春に小学校入学を控えた、早乙女財閥の令嬢・早乙女愛。
愛は信州・蓼科高原の別荘へスキーにきていた。
滑りに自信のある愛がひとりでスキーをしていると、
誤って危険な魔のスロープに迷い込んでしまう。
「たすけて…」
その時! 自らの危険も顧みず、ひとりの少年が
自分の体を盾にして、愛を救う。
しかし、愛のスキー板は少年の額に衝突、
血まみれの重傷を負ってしまった──!
その少年の名は、太賀誠。
額から血を流しながら誠は
「このことは秘密だぞ。女のためにケガしたなんてカッコワルイ
じゃねぇか!村の青年団に知らせといてやらあ~ッ‼」
と言い去っていった。
その後、愛は無事救助されたものの、
それから一度も蓼科高原に足を踏み入れることはなかった。
中学3年生になった愛は、
数年ぶりに蓼科高原へキャンプに来ていた。
そこで目にしたのは、地元の不良と
東京の不良との派手なケンカ。
地元不良グループのリーダーの額には、大きなキズ跡が!
そう、彼は魔のスロープで愛を救った太賀誠だった──。